不動産競売必勝攻略法 追い出す人と追い出される人。
不動産競売の真実の姿とは――?
絶対に競売に関わらない人生を送る。
――あなたはそう断言できますか?

 

第三話 占有屋とは何か?


 

占有屋というシノギがあります。

その名の通り、競売不動産を占有して競売を申し立てた債権者なり、それを落札した買受人に対して、立ち退きするからカネを寄越せ、といった非合法な商売を行う輩(やから)のことです。

主にこの手の商売は、短期賃借権を悪用します。
短期賃借権とは、差押前に取り交わされた不動産賃借契約のことであり、建物3年以内、土地5年以内(山林の場合10年以内)の間であればその権利が保護される権利の事です(民法第602条)。

また強制執行を阻止すべく、不動産に不特定多数の外国人を入れ替わり立ち替わりさせるという手段も占有屋によって実際に行われています。
強制執行はあくまでも引渡命令の債務者に対してなされるので、強制執行断行時に占有している人間が引渡命令申立時の占有者と異なる場合、また再度執行手続きをやり直さなければなりません。

占有屋は上記の様な手法、もしくは競売にふされている不動産が空家の場合、賃貸借契約など結ばず玄関に貼り紙やステッカーを貼ってあたかも自己が占有しているかの様に見せかける手段を用いて、カネをせしめるべく活動しているといったところです。

現在、東京地方裁判所管轄の競売不動産において活動を行っている、買受人をターゲットとする主な占有屋としては、「政治結社日本債○者連盟」「渡○総業」の二つの系統が見受けられます。
いずれも短期賃借権ではなく、差押以後の賃借権を主張し、立退き料を要求してくることが多い。当然のことながら、差押以後の賃借権は短期賃借権でも何でもない、ただの権利濫用です。

ふたつの占有屋は別の名前でも違法占有を行っています。どうでもいい知識ですが、その見分け方としては、「政治結社日本債○者連盟」系列(他に株式会社神戸○○開発)は自分の占有を主張する不動産の玄関ドアに”黒地に金文字のステッカー”を貼っている。一方「渡○総業」(他に吉田○等、個人名)は玄関ドアに「渡○総業管理物件」などという白紙を貼っており、なおかつ落札者に対して内容証明が郵送されてくる。

参考資料:「渡○総業」からの内容証明
参考資料:「渡○総業管理物件」の貼り紙

なお、平成15年6月に成立した、民法並びに民事執行法の改正により、”短期賃貸借制度の廃止”や”引渡命令手続きの変更”がなされる。これらの改正は、占有屋の競売妨害を排除すべく成立したものです。

それに先駆けてというか、競売参加者にとっては非常に喜ばしいことでありますが、上記の占有屋の一翼が逮捕されたとのことです。

参考リンク:刑事事件にして相手をタイーホさせたスレ

はっきりいって彼らの構成員は怖い顔であり、なおかつ大きな態度を取ってきます。しかし、それには屈せず警察(東京なら警視庁捜査四課がお勧めらしい)と連帯して強い態度で出ることが重要なのかもしれません。

ちなみに抗告屋と呼ばれる、債務者に対し、競売を引き延ばしてやるからカネ寄越せ、というシノギもあります。
これは競売手続きにおいて、裁判所の決定に対して、執行抗告という異議を申し立てる手段があるが、その制度を悪用したものです。当然、正当な理由がない執行抗告は原審却下(執行裁判所で即時却下)されます。これによって手続きが延びるといっても、抗告屋から請求される金額はその期間に見合ったものではないと思われます。

いずれにせよ、債務者の不安定な心理を突いた悪質な商売と言えましょう。

(2003.08.24)
(2003.12.14) 一部改定