電子と陽電子を衝突させる加速器ILCで、宇宙の理論が分かります。 素粒子物理学で標準理論と呼ばれる理論が存在していました。 しかし、加速器のLHCでは実験を行ったところ、分かったのは理論は完璧ではないということです。 それと同時に標準理論では説明の出来ない物理現象も確認されています。 物理は、大きく分けて理論物理と実験物理に分かれます。 物理現象を説明するのに理論を構築するのが理論物理で、あくまでも机上の産物です。 その理論物理の正しさを証明するのが実験物理です。 また逆に実験物理で分かったことを元に、理論物理の構築もなされるのです。 標準理論も実験の結果から、骨格の理論に肉付けがなされてきました。 ですが、完璧ではなく矛盾も抱えています。 そこで新しい理論が構築されました。 「余剰次元理論」「超対称性理論」「複合粒子理論」等です。 ですが、まだ実証できていないのです。 ILCはこれら理論を実証するために有効な器具なのです。 「超対称性理論」の実証には、その理論が予言するヒッグス粒子の発見が必要になります。 そのヒッグス粒子が生成される可能性があるのが陽電子・電子の衝突で、これはILCで出来るのです。 既にある加速器LHCでは、ノイズが多く分析を困難にしています。 「超対称性理論」が予言するヒッグス粒子は、宇宙に充満する暗黒物質の有力候補の一つです。 つまり、新加速器は暗黒物質を解明する手がかりになるのです。 |
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